漕ぎ続ける事

お知らせ

※やや私的なことですが、副園長が今年度、上田市立北小学校と上田市PTA連合会の会長を務めさせていただきました。その所感を上田市PTA連合会通信に寄稿しました。芙蓉園の保護者会とPTAは性格がちがうものではありますが、何かのご参考になればと、以下本文を転載いたします。

漕ぎ続ける事

上田市PTA連合会 

会長 飯島 俊哲

 「PTA なんかいらない。」そんな声も聞こえる中、私は2年前、知人に頼まれるまま内容もよく知らずに北小学校のPTA 副会長を引き受けました。翌年には単P の会長、さらには市P 連の会長職も務めることになり、右も左もわからぬまま私のお役目は始まりました。

 この2 年間を振り返って確信するのは、学校や地域に対する見方の「解像度」が格段に上がったことです。大人は経験から物事を予測して判断しがちです。私もかつては、学校や先生、PTA の存在を、よく知りもせず他人事のように決めつけて眺めていた一人でした。

 保育園・幼稚園時代は、我が子の送り迎えを通じて家庭と園の距離は近く保たれています。しかし小学校へ上がり、子どもが自分の足で登校し始めると、親が先生と顔を合わせる機会は激減します。幼児期の子どもたちを、家庭という「港」の近くで過ごす時間とするならば、学童期以降は、子どもがその港を離れて大きな海へ泳ぎ出す日々です。学校や先生は、その進路を伴走してくれる船のような存在でしょう。子どもの泳ぎが達者になり、港からの距離が遠くなるほど、親には伴走船の様子が見えにくくなり、想像で語ることが増えていきます。

 そんな状況で、PTA は「親が乗ることができる船」なのだと感じています。そうして孤立しがちな子育て家庭が繋がり合い、学校をサポートする中で芽生えるあたたかな感覚は、親としての醍醐味の一つです。もちろんPTA はあくまで「手段」です。「目的」は、子どもと子どもに関わる皆が「幸せであること」に他なりません。時代に応じたアップデートも、ここに参加しない方の尊重も必要でしょう。

 教育の主体者は親ですが、子どもの人生という海原で、目視できる距離にいられる期間はさほど長くありません。この2 年間、変化する時代の中で刷新を続ける学校現場の姿を知り、成長する我が子の姿を見守りながら、多くの出会いから私自身の在り方のヒントを得ることができました。これからも、懸命に泳ぐ子どもたちから泳ぎ方を教わりながら、PTA 船も時代に応じた改良をしてまいりましょう。